小学校の宿題|親がやるとバレる?正しい関わり方【親が手伝う】方法を徹底解説
「子どもの宿題が終わらない・・・いっそのこと、親がやるのはダメ?」
「小学校の宿題を親がやるのはバレる?」
そんな悩みを抱えていませんか?
遊びや趣味、習い事など下校後も忙しい小学生。
ましてや中学受験の勉強を頑張っている子は、小学校の宿題まで手が回らないかもしれません。
我が子のために、宿題を親がやることを考えてしまう気持ちはよくわかります。
しかし実際には、宿題を親がやると先生にバレる可能性が高く、子どもの成長にも悪影響が出ることがあります。
この記事では、子どもの宿題に悩む保護者の方に向けて、次の点について詳しく解説します。
- 小学校の宿題を親がやる理由とその背景
- 宿題を親がやるのはなぜいけないのか、子どもへの弊害とは
- 宿題を親が手伝うときに心に留めておくこと、親の正しい関わり方
- 中学受験の勉強に忙しい子どもの学校の宿題対策
この記事を最後まで読めば、学校の宿題を親が手伝うコツなど、無理なく宿題を乗り越える方法が分かります!
小学校の宿題を親がやる理由とは?その背景と心理
多くの保護者が子どもの宿題を代わりにやってしまう背景には、様々な理由と複雑な心理が隠れています。
- 宿題の内容が難しく、子どもだけではできないから
- 塾や習い事で帰宅が遅く、学校の宿題をする時間がないから
- 中学受験の勉強を優先させたいから
小学校の授業を理解できていない子は、宿題も難しく感じるため、なかなか宿題が終わりません。
また、習い事から帰宅すると、あっという間に寝る時間になってしまう日もあるでしょう。
特に中学受験を控えた子は、塾の宿題をこなしつつ過去問演習などもするため、寝るのが遅くなってしまいます。
夜遅くまで宿題をしても終わらないと、「先生に叱られる」などのプレッシャーが子どもにのしかかります。
特に真面目で責任感の強い子どもほど、宿題が終わらないことに強いストレスを感じます。
「睡眠時間を確保する」ため、そして「宿題が終わらないことにより先生に叱られるのがかわいそう」という親心で、学校の宿題を代わりにやってしまうという状況が生まれています。
宿題を親がやるのはNG!|先生にバレるだけではない4つの弊害
宿題を親がやる理由はどれも理解できるものですが、とてもリスクの多い行為です。
宿題を親がやると、意外なほど先生にはバレやすいものです。
そして、バレること以上に深刻なのが、子どもに及ぶ4つの弊害です。
先生にバレる理由
先生は毎日、子どもの字や学習態度を見ているため、いつもと違う様子にはすぐ気づきます。
特に、作文や読書感想文といった宿題で、子どもの実力に対して明らかに完成度の高いものを提出すると、先生はすぐに見抜くでしょう。
先生にバレることで苦境に立たされるのは子どもです。
子どものためにしたことが、逆に子どもを苦しめることになるのは避けたいですね。
宿題は誰のため、何のためにある?
- 宿題は子ども自身の学びのためにあるもの
- 学校で学んだことを定着させる
- 自主的に取り組む力や学習習慣を身に付ける
宿題は、授業で学んだことを定着させたり、自主的に学ぶ姿勢を身につけたりするための大切な機会です。
この自主的および自律的な学習習慣は、中学・高校、そして社会に出てからも必要とされる基本的な力です。
親が宿題をやってしまうと、これらの学びのチャンスを奪ってしまうことになります。
次に、宿題を親がやることによって生じる弊害について解説します。
【弊害①】怠け癖・逃げ癖がつく
人間は経験から学ぶ生き物です。
宿題を親がやることに慣れてしまうと、子どもは「嫌なことは親がやってくれる」と思い込むようになります。
その結果、困難に直面したときに努力せず逃げる癖がついてしまいます。
【弊害②】先生にバレると、信頼関係が損なわれる
先生にバレた場合、親子共にズルをしていると見られるリスクがあります。
先生からの信頼を失うだけでなく、中学受験で内申書が必要な場合、評価が低くなってしまうことも考えられます。
【弊害③】子どもに嘘をつかせる、後ろめたさを感じさせてしまう
宿題を親がやるということは、子どもに嘘をつかせることになります。
特に問題なのが、作品展や読書感想文コンクールなどで、親が手伝った(実質的には親が作った)作品が入賞してしまうケースです。
本来なら喜ばしいはずの表彰ですが、子どもは後ろめたさを感じ、素直に喜べません。
この罪悪感は、子どもの自己肯定感を傷つけることに繋がります。
もっと深刻なのは、こうした経験を通じて、嘘をついたり人を欺いたりすることへの抵抗感が薄れてしまう恐れがあることです。
「バレなければいい」「結果が良ければ手段は問わない」という価値観が形成されてしまうことは、将来的に非常に深刻な問題になり得ます。
【弊害④】子どもの成長機会を奪ってしまう
宿題には「自分で考える」「工夫する」という成長のチャンスがあります。
親が先回りして手を出してしまうと、子どもは試行錯誤する力を身につけられません。
失敗や苦労こそが、将来の粘り強さを育てるのです。
宿題を「親がやる」から「親が手伝う・見守る」へ|親の正しい関わり方
ここまで、宿題を親がやることの問題点をお伝えしてきました。
では、親はどのように宿題に関わればよいのでしょうか。
重要なことは、宿題を「親がやる」から「親が手伝う・見守る」へシフトさせることです。
親の役割は宿題を適度に手伝う・見守ること
- 自分自身で考えることや取り組む姿勢を応援する
- 答えを教えるのではなく、考え方のヒントを与える
- 子どもに宿題や勉強をする意味を伝える
○自分自身で考えることや取り組む姿勢を応援する
親の本来の役割は、子どもが自分の力で宿題に取り組めるようサポートすることです。
宿題を完成させることよりも、子ども自身が「自分でやった」という達成感を持てるように、適度な距離感で見守ることが大切です。
○答えを教えるのではなく、考え方のヒントを与える
子どもが問題に詰まった時、すぐに答えを教えるのではなく、「教科書のこのページを見てごらん」といった声かけで、子ども自身が答えにたどり着けるよう導きましょう。
○子どもに宿題や勉強をする意味を伝える
宿題や勉強の必要性について子どもから尋ねられたときに、きちんと答えることも親の役割です。
「今日習った漢字を覚えておくと、本を読むのが楽しくなるよ」「計算が速くできると、買い物の時に役立つよ」といった具体的で身近な例を挙げると、子どもも納得しやすくなります。
子どものメンタルヘルスを大切に
一番重要なことは、子どもの心身の健康を守ることです。
もし宿題のプレッシャーで子どもが夜眠れなくなったり、学校に行き渋ったりするようなら、それは危険信号です。
そのような状態を放置することは、宿題を親がやること以上に問題です。
子どもと先生に相談の上、最低限の宿題にしてもらうという選択肢もあります。
ただし、その際は成績への影響について子どもと一緒に話し合い、納得して進めることが大切です。
子どもの健康と安全が何よりも優先されるべきだということを、忘れないでください。
親ができる具体的サポート
- 宿題に集中できる環境を整える
- 今日やるタスクを可視化して、終わったらチェックをつける
- 宿題に取り掛かる時間を決めて習慣化する
- テレビやゲームのルールを決める
- 子どもが困ったときにすぐ声をかけられる雰囲気をつくる
ここでは、1番と2番の「宿題に集中できる環境を整える」「今日やるタスクを可視化して、終わったらチェックをつける」について解説します。
3番~5番のサポート方法については、以下の記事で詳しい解説があります。
「習い事で宿題の時間がないとき」など様々なパターンの対策をご紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1.宿題に集中できる環境を整える
まずは物理的な環境を見直しましょう。
・テレビを消す
・スマートフォンを別の部屋に置く
・机の上に気が散るものを置かない
・リビングで宿題をする場合、静かな環境を作る
このような基本的なことが、集中力を高めます。
2.今日やるタスクを可視化して、終わったらチェックをつける
今日やるべきタスクをリスト化しましょう。
子どもと相談しながら、親がリスト化の作業をするとスムーズに進みます。
リスト化した紙に簡単なイラストを描くと子どものやる気がアップしますよ。
例えば、以下のようにリスト化した紙を目に付くところに置いておきます。
□算数プリント1枚
□音読1回
□ピアノ練習20分
□明日の学校の準備
終わったものに子どもが自分でチェックを入れていくことで、達成感が得られ、モチベーションが維持できます。
中学受験の塾で時間がない子どもの学校の宿題対策
中学受験と学校の宿題の両立は、多くの家庭が直面する大きな課題です。
ここでは現実的な対策をお伝えします。
- 学校の宿題を最優先に
- スキマ時間の活用
- 明らかに宿題の量が多い場合、先生に相談
- 受験対策として宿題を活用
- 無意味に感じる宿題がある場合、先生に相談
○学校の宿題を最優先に
特に内申書を重視する中学校を受験する場合、学校の宿題を「自分で」することはマストです。
内申書には、日頃の学習態度や提出物の状況が記載されます。
塾の成績が良くても、学校での評価が低ければ、受験に不利になる可能性があります。
○スキマ時間の活用
「学校の休み時間」「朝早く起きる」「塾の行き帰り」「塾の授業が始まる前」などスキマ時間を活用して学校の宿題を終わらせましょう。
○明らかに宿題の量が多い場合、先生に相談
親から見て明らかに宿題の量が多い場合、担任の先生に相談してみましょう。
「中学受験の勉強と両立したいのですが、どうすればよいでしょうか」と正直に伝えれば、多くの先生は理解を示し、何らかの配慮をしてくれるはずです。
○受験対策として宿題を活用
学校の宿題を「受験のトレーニング」として前向きに捉えてみましょう。
計算ドリルはケアレスミス防止や基礎力維持に役立ちます。
宿題の内容が簡単であれば、タイマーで時間を計って正確さとスピードを上げる練習をしてみましょう。
○無意味に感じる宿題がある場合、先生に相談する
宿題の中には、受験対策として無意味に感じられるものがあるかもしれません。
そんなときは、思い切って先生に相談してみるのも一つの手です。
ただし、これは内申書を重視しない中学校を受験する場合のみの選択肢です。
先生の心証を損ねる恐れがあるため、言い方やタイミングには十分な配慮をしましょう。
まとめ|学校の宿題を親がやるより「子どもと一緒に乗り越える」姿勢を
ここまで、小学校の宿題を親がやることについて様々な角度から考えてきました。
最後に、重要なポイントをまとめます。
- 宿題を親がやるとバレる可能性は高く、子どもへの弊害も大きい
- 大切なのは宿題を「親がやる」から「親が手伝う」へのシフト
- 子どものメンタルヘルスを大切に
- 宿題に集中できる環境や雰囲気作りやルール作りなど家庭でできる工夫を
- 中学受験の勉強で忙しくても学校の宿題を最優先に、スキマ時間を活用しよう
- 必要なら先生への相談も検討する
小学校の宿題で完璧を目指す必要はありません。
大切なのは、子どもの心身の健康を守りつつ、「宿題を親がやる」から「宿題を親が手伝う・見守る」への意識の切り替えです。
中学受験の勉強や習い事などで忙しい子どもたち。
「小学校の宿題を親がやると先生にバレる?」と悩みを抱えるご家庭に、この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。