2歳児スプーン使えない・手で食べる理由と対策【元保育士ママが解説】

2歳児スプーン使えない・手で食べる理由と対策【元保育士ママが解説】
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2歳なのにスプーンが使えない…
2歳で手づかみ食べばかりで心配…

そんなお悩みを抱えていませんか?
私は保育士として全クラスの担任を経験し、現在は3歳と0歳6ヶ月の娘を育てる現役ママです。
この記事では、保育士としての経験と、母として子育ての実体験をもとに、以下の内容を詳しく解説します。

・2歳児でスプーンが使えない・手づかみ食べに戻る理由について。
・手で食べる2歳児へ今日からできる3つの具体策。
・2歳児で手づかみ食べしかしない時期のメリットについて発達の観点から解説。
・スプーンを使えない・手で食べる2歳児のQ &A。
・もっとラクに「2歳児の生活習慣全部」を整えたい方へおすすめの教材「こどもちゃれんじ」について。

目次

2歳児スプーン使えない・手づかみ食べに戻るのは普通?

2歳児でスプーンが使えないこと、手づかみ食べに戻ることは決して珍しいことではありません。
以下で詳しく解説しています。

2歳児の食具使用発達の目安

まず知っていただきたいのは、2歳でスプーンが使えない状況には大きな個人差があります。
一般的な発達目安では、1歳半頃からスプーンやフォークを使い始め、2歳頃には上手に使えるようになるとされています。
しかし、保育士として様々な2歳児を見てきた経験から言うと、この目安通りに進む子の方が少ないくらいです。

保育園での実際の様子

2歳児クラスでは、半数以上の子が時期によって手づかみ食べに戻る行動を繰り返すことがありました。
お腹が減っている時や機嫌が悪い時は、手づかみで食べる姿も日常的でした。

3歳頃まで手づかみ食べとスプーンを行き来するのが普通

実は、3歳頃まで手づかみ食べとスプーンを行き来することは発達上とても自然なことです。
手で食べることは、子どもにとって「確実に食べられる方法」を選択する生存本能とも言える行動です。
お腹が空いている時、疲れている時、新しい食材の時などは、2歳で手づかみ食べに戻るのは自然なことなのです。

なぜ2歳で手づかみ食べに戻るのか?よくある理由

スプーンが使いづらくて手が早い
2歳児にとって、スプーンを使うことはまだまだ高度な技術です。
手を使えばすぐに口に運べるものを、スプーンで頑張って口へ運ぶより、手で食べる方が効率的だと判断することがあります。

食べ物への警戒心で確認したい気持ち
新しい食材や見た目が変わった料理に対して、手で触って質感を確かめたいという気持ちが働きます。
これは2歳児が食べ物を理解しようとする大切な学習過程です。

自我の発達による自己主張
2歳は「イヤイヤ期」と呼ばれ、自我の発達が著しい時期です。
我が家でも「スプーンを使おうね」と声をかけても、あえて手づかみ食べに戻ることがありました。
最初は困惑しましたが、これは反抗心ではなく「自分で選びたい」という自我の成長の現れなのです。

手で食べる2歳児へ今日からできる3つの具体策【保育士が実践する方法】

2歳児の手づかみ食べを改善するために、保育現場で実際に効果があった方法をご紹介します。

①2歳児が食べやすい食材と盛り方の工夫

スプーンですくいやすい食材選び
まずは「手で食べるよりスプーンで食べた方が楽」と2歳児に感じてもらうことが大切です。
2歳児でスプーンが使えない子におすすめは、スプーンの面に収まりやすいサイズの食材です。
我が子が2歳の時は、食事用のハサミなどで、野菜を一口サイズにしたり、麺類も切ったりすることで手で食べることが減りスプーンを使って食べていました。

盛り方のコツと食材配置の工夫
器の選び方も2歳でスプーンが使えない状況を改善する重要なポイントです。
底が平らで適度な深さがある器を選び、食材は器の端に寄せて盛ると、2歳児でもスプーンで器の壁を使ってすくいやすくなります。
また、手づかみしやすい食材(スティック状の野菜、おにぎりなど)を同じ皿に盛ると、2歳児は手づかみしやすいものから食べ始めるため、メニューの組み合わせを工夫しましょう。

②2歳児が握りやすいスプーン選び

2歳児に適したスプーンの条件
2歳でスプーンが使えない状況を改善するには、2歳児の手のサイズに合ったスプーン選びが重要です。
柄の長さは手のひらから指先までの長さとほぼ同じくらい太さは親指と人差し指で輪を作った時の直径程度が目安です。

実際に効果があったおすすめスプーン
保育現場では、柄が短めで先端がやや深めのスプーンを使っていました。
ステンレス製の方が適度な重みがあり食材をすくいやすいという評価でした。

持ち方の段階的指導法
2歳児でスプーンが使えない子にいきなり正しい持ち方を求めるのではなく、まずは「握り持ち」から始めて、徐々に指先を使った持ち方に移行していきます。
親が手を添えて一緒に動作を行う方法も効果的です。

③モデリング:見て真似→成功体験の作り方

同年代の子が上手に食べる姿を見せることの効果
2歳児は同年代の子どもの行動を真似する傾向が強いです。
保育園では、スプーン使いが上手な2歳児と一緒に食事をすることで、2歳で手づかみ食べしかしない子が自然に真似をして上達する場面を数多く見てきました。
家庭では兄弟姉妹がいる場合は良いお手本になりますし、公園や児童館などで他の2歳児の様子を観察する機会を作るのも良いでしょう。

親がお手本を見せる際のポイント
大人がお手本を見せる時は、わざとゆっくりと大げさな動作で「スプーンでくるくる混ぜて、すくって、お口へ運んでもぐもぐ」と言葉で表現しながら見せると効果的です。
美味しいね」「上手にできたね」という言葉かけも忘れずに行いましょう。

スプーンを握る様子が30秒で分かる無料動画はこちら
同年代のお子さんが上手にスプーンを使って食べている様子は、2歳で手で食べるお子様にとって最高のお手本になります。

こちらの動画では、スプーンを正しく握って食事をする様子をご覧いただけます
お子様と一緒に見て「この子と同じようにやってみようか」と声をかけてみてください。

2歳児の手づかみ食べしかしない時期のメリット【発達の観点から】

実は、2歳でスプーンを使えない時期や2歳で手づかみ食べを続けることには、発達面での大切なメリットがあります。

手先の器用さと感覚統合の発達
2歳児で手づかみ食べを続けることは、指先の細かな動きを鍛える絶好の機会です。
小さなものをつまむ適度な力加減でつぶさずに持つ口に運ぶという動作は、将来のお箸使いや文字を書く動作の基礎になります
また、食材の温度、質感、重さなどを手で直接感じることで、触覚と視覚、味覚などの感覚を統合する力が育ちます。

食材への興味関心の向上
手で触れることで食材への理解が深まり、食べることへの意欲が高まります。
保育園でも、2歳で手づかみ食べを十分に経験した子どもの方が、食事へ意欲的な傾向があり、結果的に食べられるものの種類が多い傾向にありました。

スプーン使えない・手で食べる2歳児についてのQ&A

スプーンが使えない・手で食べる2歳児についてQ&Aで解説します。

Q1:3歳になってもスプーンを使わない場合は?

A:3歳を過ぎても手でたべることにこだわりが強くスプーンを全く使わない場合は、一度専門家に相談することをおすすめします。
ただし、多くの場合は発達のペースの問題なので、焦らず見守ることが大切です。
保育園や幼稚園の先生にも相談して、集団生活の中での様子を聞いてみましょう。

Q2:無理にスプーンを持たせても大丈夫?

A:無理強いは逆効果になることが多いです。
嫌な記憶として残ってしまい、さらにスプーンを嫌がる可能性があります。
まずは食事の時間を楽しいものにすることを最優先に考えましょう。

Q3:保育園ではできるのに家ではしない理由は?

A:これはよくあることです。
集団の力や環境の違い、甘えられる場所での行動として自然なことです。
家庭では「安心できる場所だからこそ」の行動として受け入れ、無理に合わせようとしなくても大丈夫です。

Q4:いつまでに完璧にできるようになればいい?

A:個人差が大きいため、明確な期限はありません。
4歳頃には多くの子がスプーンを使えるようになりますが、それ以降でも問題ありません。
子どもの発達は一直線ではなく、波があるものだということを理解しておきましょう。

「2歳児の生活習慣全部」をもっとラクに整えたい方へ

子どもが“見て真似る”仕組みを自宅で毎月続けられる通信教材が「こどもちゃれんじ」です。

毎月届く動画と絵本で 手洗い・あいさつ・食事マナー・トイトレ・歯磨きなど、さまざまな生活習慣が一緒に学べます
キャラクターと一緒に楽しく学ぶことで、お子様の「やってみたい!」という気持ちを自然に引き出します。
発達段階に合わせて設計された教材なので、無理なく着実にステップアップできます。

前述の動画(以下に再掲)に登場するトラのキャラクター「しまじろう」が教材の主人公として、お子様の学習意欲をサポートします。
同年代のしまじろうの行動を見ることで、自然に真似をしたくなる仕組みになっています。


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2歳児スプーン使えない・手で食べる理由 まとめ

2歳児でスプーンが使えないことや手づかみ食べに戻ることは、決して遅れではなく発達の大切な一部です。
大切なポイントを以下でまとめています。

・2歳で手で食べることや、スプーンが使えない状況には大きな個人差があり、3歳頃まで手づかみ食べに戻ることは自然な発達過程です

・今日からできる3つの具体策(食材と盛り方の工夫、適切なスプーン選び、モデリング)で、2歳児の手づかみ食べから段階的にスプーン使用へ導きましょう。

・2歳でスプーンが使えない、手づかみ食べしかしない時期にもメリットがあり、手先の発達やと感覚統合に重要な役割を果たしています。
また食材への興味関心の向上にもつながっており、手で食べるのをやめさせたいと無理強いするのは逆効果です。
「食事の時間を楽しいものにする」ことを最優先にしましょう。

・見て真似る仕組みを自宅で続けられる通信教材「こどもちゃれんじ」なら、生活習慣全般を楽しく身につけられます

元保育士として、そして2児の母として伝えたいのは「子どもの発達に正解はない」ということです。
今この瞬間のお子様の姿を受け入れながら、お子様との食事の時間を楽しんでくださいね。

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この記事を書いた人

◾️30代前半女性ブロガー
◾️元保育士で3歳と0歳の姉妹ママです
◾️保育園では0〜5歳すべての年齢を担任してきました◎
◾️保育の知識と、リアルなママ目線の気づきをシェア中

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