「金剛山」は、大阪府の最高峰(標高1125m)で、初心者コースから健脚コースまで多彩な登山ルートがある山です。
ただ、初心者の方が金剛山に登りたいと思った時、次のような不安のある方が多いのではないでしょうか。
- 体力に自信がない。または運動不足。順調に歩けるだろうか。
- 子供でも歩けるのだろうか。
- 小さな子供を背負って歩きたいが、無理なく安全に歩けるだろうか。
例えば「千早本道コース」(典型的な初心者登山ルート)の登りの所要時間について、ガイドブックやサイトでは、だいたい1時間30~40分程度(休憩込み)と書かれているものが多いです。
しかし、私が娘2人と登った時は、予想以上の時間がかかってしまいました。
この記事では、その実体験を詳しくお伝えします。
金剛山初心者登山ルート時間は?(私たち親子の場合)
結論をお伝えします。
私たち親子は、千早本道コースの登山口から山頂まで、
登りだけで「約2時間55分」(小休憩含む、昼食休憩は含まず)もかかってしまいました。
一般の情報の約1.8倍もかかったのです!
区間ごとのかかった時間は、次の通りです。
駐車場~登山口 | 約 10分 (忘れ物で引き返す時間も含めると約30分) |
登山口~5合目 | 約 1時間30分(小休憩含む) |
5合目~山頂 | 約 2時間25分(うち昼食休憩1時間) |
山頂で過ごした時間 | 約 1時間10分(小休憩含む) |
山頂~登山口 | 約 1時間45分(小休憩含む) |
登山口~駐車場 | 約 10分 |
合計 | 約 7時間10分 (登り:約2時間55分/下り:約1時間45分/その他:約2時間30分) |
なぜこれだけの時間がかかってしまったのでしょうか。
詳細を以下にまとめました。
金剛山初心者登山ルート時間の詳細(千早本道)~小1娘との歩行記録~
2024年3月31日、私は長女(小1(新小2))と次女(4歳)を連れて金剛山に登ることになりました。
今度の日曜日、金剛山に登ろうか?
うん!行く!
長女は幼い頃からあちこちの山に連れて行っており、1歳の時にも私が長女を背負って登りました。
今回は長女自身が完全に自分の足で歩く初めての金剛山です。
一方次女は4歳ですが、体の発達がゆっくりでまだ長距離歩行は難しいので、ベビーキャリアで背負っていくことにしました。
ベビーキャリア(オスプレー POCO AG)
今回は、有名な初心者向けコースの一つ「千早本道コース」から登りました。
この時の詳細、特に次の内容について以下にまとめてみました。
- 各地点の通過時刻・各区間のかかった時間
- 駐車場や登山口、トイレの場所
- コースや風景の写真
- 長女の様子
駐車場(トイレあり)から金剛山登山口まで(実質約10分)
自宅から車で移動し、「金剛山登山口 千早駐車場」(600円(税込))に車を停めました。
※この近辺には他の駐車場もいくつもあります(500~600円)。
以下は、下山後に現地の北東側から道なりに来た時に撮った写真です。
赤い矢印の先に駐車場があります。
その駐車場の端(以下の写真左の奥の建物)にはトイレもあります。
駐車後に荷物をまとめ、駐車場横にあるトイレに行き、次女をベビーキャリアに座らせ、歩行開始しました。
≪駐車場から登山口までの行き方≫ (約10分)
①駐車場から北東に向かって道なりに進みます。
②金剛山の地図の看板が右手にあるので、そこを右折します。
③急坂を登り、「山の豆腐」のお店を過ぎて突き当りに登山口があります。
なお、「山の豆腐」の前には別の駐車場が、そして向かいには「モンベル」があります。
駐車場から約10分で登山口に到着。しかーし!!
あ、帽子車に忘れたー!!
日が照っているので帽子は必携です。
そのため、せっかく登ってきた急坂ですが再度下り、帽子を取って再度登ってきました。
皆さんはこういうことのないよう、忘れ物(特にお子さまの忘れ物)にはくれぐれもご注意を!!
そして登山口を出発したのは、10:20でした。
既に予定よりかなり遅れてしまっています…。
※1つ目の写真は長女、2つ目の写真は次女と私です。
金剛山登山口から5合目(トイレあり)まで(約1時間30分)
10:20に登山口出発。
まずはこのような坂を少しずつ登っていきました。
体重10kgの次女を背負っている私は普段は運動不足。
久々のこの運動はなかなかきつかったです。
しばらくして、
疲れたー!!
そこで10:42に、634mの地点で休憩。
その後しばらく歩いた後、
お腹すいたー!
そこで、11:10からおやつ休憩。
次女はベビーキャリアに座ったままです。
その後も登り坂が続きました。長女は落ちていた棒を杖代わりにしています。
その後も長女は
疲れたー!
休憩したいー!
を繰り返し、こまめに休憩しました。
小1の娘には、この登り坂続きはなかなかきついようです。
次女を背負っている私もかなりハードでした。
11:36、右の写真のようなライオンの絵の前を通りました。そこを少し過ぎたあたりで休憩しました。
今度は階段をどんどん登っていきました。
長女はやはり「疲れたー」と言いながらも、時々休憩しながら頑張って登っていました。
次女はベビーキャリアで座っているだけのため、何も文句は言いません(笑)。
さらに階段が続きました。
そして11:49、ようやく5合目に到着しました!
5合目にはトイレもあります。
あと半分もある!あまりにしんどかったら、無理せず下りてもいいよ?
ううん!登る!
5合目から金剛山山頂(トイレあり)まで(約2時間25分(うち昼食1時間))
5合目を過ぎて少し歩いたところに、写真のような屋根付きのベンチがありました。
ここで小休止。
頂上までまだまだだから、昼ご飯はここで食べてもいいけどどう?
うーん、やっぱり頂上で食べたい。
ということでさらに歩き、12:18に6.5合目に到着。
(6合目は時刻をメモし損ねました…)
12:27に7合目到着。
ひたすら写真のような道を歩いていきます。
12:36に7.5合目到着。
さすがに長女も次女も空腹が限界に来たので、12:40頃から7.5合目近くの広場で昼食。
しんどかったら下りてもいいけど、どうする?
ううん!頂上まで登りたい!
そして13:38に出発。
…あれ、時間が押しているのになんで1時間もゆっくりしていたんだろう…?
13:42に8合目到着。
頂上は間近に見えてきてはいますが、まだまだ続きます。
疲れたー!9合目はまだー?
このセリフの繰り返しでしたが、めげずによく頑張っています。
そして9合目到着(時刻記録忘れ)。分岐がある。
別グループの人たちが休憩していて、「右は近道だけど急坂、左は楽だけど長いですよ!」と。
どっちがいい?
こっち!(左)
山頂広場はもう間近に迫っています!
長女は広場に向かって一歩一歩登っていきます。
そしてついに山頂広場到着!!
そこには売店の他、トイレもあります。
あ、アイス売ってる!食べたい!
もう少しで頂上だから、先にそこに行ってからゆっくり食べよう!
こっちが頂上だよー!
もうちょっと!楽しみ!
到着!!
やったー!!
山頂に着いたのは14:15でした。
登山口出発から約4時間後(昼食時間を除くと約3時間)です。
小学校低学年の足では、一般的なコースタイムの倍近くかかりました。でも本当によく頑張ってくれました。
10㎏の次女を背負っている私も、そのペースで精一杯でした。
そしてその次女は、この感動的な瞬間はベビーキャリアでスヤスヤ眠っていました…。
金剛山山頂(トイレあり)から下山まで(山頂約1時間10分・下山約1時間45分)
山頂周辺は、写真の通り非常に広いスペースがあり、昼食に最適です。
景色はご覧の通り、あまりくっきりとは見えませんでした。黄砂かな?
私たちは7.5合目~8合目の間で食べたところですが、山頂に着いた時にはまたお腹がすいていました。
山頂近くの売店で軽く何か食べようかな~と思い、何が売っているか見ると、ぜんざい・アイスやおにぎりの他、カップラーメン(1個400円(税込))の文字が。
ますますお腹がすき、それを食べることにしました。
私も食べたい!
アイスかラーメンのどっちかで!
じゃあラーメン!
そして2人でカップラーメンを美味しく頂きました。
その途中で次女が目を覚ましましたが、いつもなら「食べたい食べたい!」と言う食いしん坊の次女が今回は何も言いませんでした。
さっき食べたところで、ずっと座ってるだけだもんな~。
その後、目が覚めた次女を連れて再度山頂に行き、トイレを済ませて、15:25に下山開始。
普通に考えたら、下山開始にしては遅すぎる時間です。
登ってきたのと同じ道を通って下山しました。
下りはすいすい進み、15:40に8合目到着、16:10に6合目に到着しました。
しかしそれからがメチャクチャ長い!
まだー?疲れたー!
登りに比べると負担は少ないですが、かなりの道のりです。
そして17:10にようやく登山口に到着しました!
その後もう少し歩き、17:20頃に駐車場に無事到着!!
やっと着いた~!
本当によく頑張ったね!!
初心者コースが人気の「金剛山」とは?
ちなみに、「金剛山」は、特に次の点で有名です。
- 大阪府の最高峰(標高1125m)。
- 初心者向きから健脚向きまで多彩なハイキングコースがある。
- 「回数登山」、つまり何十回、何百回、何千回も登る人が多い。
- 冬には「樹氷」が付き、美しい冬景色を満喫できる。
- 冬以外も、四季折々の絶景を満喫できる。
- 山頂近くにキャンプ場(ちはや園地)がある。
学生時代から登山をしていた私は、金剛山にはおそらく10回以上は登っていると思います。
なお、かつては金剛山にはロープウェイがあったのですが、今は廃止されています。ご注意下さい。
金剛山初心者登山ルート時間まとめ(千早本道)
今回の私たち親子の金剛山登山(千早本道)では、
約 7時間10分 (登り:約2時間55分/下り:約1時間45分/その他:約2時間30分)
もの時間がかかってしまいました。
一般の情報と比較しても倍ほどの時間がかかってしまった原因は、次の通りです。
- 小学校低学年の長女がいて、今回のような急坂で高度差のあるコースは初めてだったこと。
- 次女(10kg)を私が背負っていて、運動不足の私にはかなりハードであったこと。
- 以上の理由により、歩くペースがかなりゆっくりになり、多くの休憩を入れたこと。
千早本道コースが初心者向けの登山ルートといわれているのは、あくまで「歩きやすい」という理由からです。
金剛山に上記と同じ状況で登られる方や、登山自体の経験が浅くてかつ体力に自信のない方は、「初心者向けの登山ルート」という言葉に惑わされず、今回私たちがかかった時間を目安に計画を立てられるとよいでしょう。
また、本来は下山は遅くとも16時までに終わらせるべきです。
そのため、仮に私たちと同じくらいの時間がかかると考えると、登山口を午前9時には出発するべきでしょう。
それが今回の私たちの一番の反省点です。
読者の皆さんは、上記を踏まえ、余裕を持った登山計画を立てられることをお勧めします。
ところで、下山後に娘とこんなやりとりをしました。
金剛山、かなり大変だったね!
次に登る山はもっと楽な所がいいかな?
うーん、今度は富士山に登りたい!!
富士山!?かなりの体力が必要だよ!
金剛山と同じくらいか、それよりも大変な山にたくさん登って体力をつけないといけないよ。
じゃあ次は金剛山と同じくらいの山にまた登ってみる?
じゃあそうする!
下手したら登山自体嫌になるんじゃないかと思うほどハードでしたが、全くそんな様子はありませんでした。
勉強でも運動でも難しいことを敬遠しがちだった長女がここまで成長しました。
やはりここ半年間、気持ちに余裕ができて日々活き活きと過ごせるようになったことも関係しているのかもしれません。
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