4月4日から6日に実施された大阪万博テストランでは、約9万8千人が参加し、その結果様々な感想が寄せられました。
「並ばない万博」を掲げながらも、入場に最大90分待ちという現実や、パビリオン予約システムの改善点なども明らかになりました。
一方で、建築デザインや施設の充実度には高評価の感想も。
大阪万博テストランの運用面や来場者自身それぞれの失敗談から学び、改善点を知ることで、本番での体験をより充実させられます。
この記事を読むと、次の疑問が解決できます:
- 大阪万博テストランでの具体的な成功事例と改善点・失敗談は何か
- 大阪万博テストランで来場者が体験した失敗談とその回避方法
- 大阪万博テストランの結果を受けて運営側はどんな対策を取るのか
- 実際に訪れる際に知っておくべき必須知識とは
大阪万博テストラン 全体像と結果・参加者感想
大阪・関西万博のテストランは2025年4月4日から6日にかけて夢洲で実施されました。
「並ばない万博」をコンセプトとして掲げる中での大規模リハーサルイベントで、パビリオンや施設の稼働状況、運営体制の検証、本番に向けた課題の洗い出しが目的でした。
テストランの概要と参加人数
テストランには3日間で合計約9万8千人が参加しました。
日本国際博覧会協会の公式発表によると、初日は出展企業の関係者ら4千人、2日目は大阪府民ら4万6千人、最終日は府民ら4万7千人が来場しています。
テストランでは、パビリオン展示や大屋根リングなどの施設、入場システム、飲食サービス、移動手段など様々な要素が試験運用されました。
特に注目されたのは、デジタルチケットによる入場管理システムとパビリオン予約システムです。
運営側は「初回としては成功」と評価していますが、多くの課題も浮き彫りになりました。
特に4月13日の開幕日には14万人の入場予約が入っていることから、テストランで発生した混雑の数倍の規模になることが予想され、運営側の対応力が試されることになります。
参加者から見た全体的な満足度
テストラン参加者のSNSや口コミを見ると、全体的な評価は「予想より楽しかった」というポジティブな声が多く見られました。
「訪れる価値がある」「一度は訪れる価値がある」といった意見が大半を占め、特に建築デザインや展示内容について高評価の声が目立ちます。
「パビリオンの建築デザインが凄い。半年使用を前提にした仮設建物なので、通常の建築基準法に縛られない独創的な建物が並んでいる」という感想や、「建築好きにはたまらない」といった声が多数見られました。
一方で、入場待ちの長さやパビリオン予約システムの不具合、案内表示の不足など、改善を求める声も少なくありません。
これらの指摘は「テストランだからこそ発見できた問題点」として、本番に向けた改善の糧になっています。
大阪万博テストラン結果 高評価の感想まとめ
テストランを通して、計画通りに機能した要素や参加者から好評だった点も多く見られました。
建築デザイン、価格設定、施設の使いやすさなど、様々な面で成功事例が報告されています。
建築デザインとパビリオンの魅力
最も高評価を得ていたのが、大屋根リングのデザインと各国パビリオンの建築美です。
「景色が素晴らしい」「圧巻」との評価が多く、多くのフォトスポットとして機能していました。
特に「未来を感じる展示」という声に象徴されるように、先進的なデザインが来場者の印象に残ったようです。
参加者のSNS投稿では「マレーシア、アメリカ、チェコ、タイのパビリオンが独創的」「オーストリア、チェコ、ノルディックサークル、アイルランドのパビリオンが印象的」といった声が挙がっています。
「通常の建築基準法に縛られない独創的な建物」であることが高く評価されており、建築やアート好きの人にとって特に魅力的な空間となっていました。
価格設定と飲食に関する評価
事前に懸念されていた飲食価格について、実際には「思ったより普通」という評価が多く見られました。
「自販機もラーメンも同じ値段。わざとスペシャルな値段を大きくとりあげてるだけ」という指摘もあり、一般的な観光地並みの価格設定だったようです。
特にオーストラリア館の「ミートパイ」やシンガポール館のコーヒーは美味しいと好評でした。
「パイ生地の中にお肉がゴロゴロ入っててメチャ美味しかった」という感想や「シンガポール館のコーヒーが美味しい」といった声が見られました。
施設やサービスの使いやすさ
会場内のトイレ設備や休憩スペースについても、概ね好評価でした。
「トイレも案内板もわかりやすい」「トイレは多かったので困ることはなかった」との声が多く、懸念されていた「2億円トイレ」も実際には十分な数が配置されていたようです。
また、敷地内には十分な数のベンチや休憩スペースが設けられており、「大屋根リング下にはベンチがたくさん、暑い昼間も涼しい」という感想が見られました。
特に「持参したお昼を食べている人も多数」と、飲食店以外の休憩オプションも充実していたことがうかがえます。
大阪万博テストラン結果 発見された改善点と感想まとめ
「並ばない万博」を掲げながらも、テストランでは多くの課題が浮き彫りになりました。
特に入場ゲートの混雑、予約システムの不具合、案内表示の不足などが大きな課題として指摘されています。
入場ゲートの混雑問題と待ち時間
最も大きな課題として浮上したのが入場ゲートでの混雑です。
東ゲートでは最大90分(1時間半)の待ち時間が記録され、西ゲートでも相当の列ができていました。
「どんだけ並ばせるねん!」という怒号が飛び交う場面もあったといいます。
この混雑の主な原因は、手荷物検査のプロセスとQRコード認証に時間がかかっていたこと。
2日目に東ゲートで17レーンを設けたところ最大1時間半の待ち時間が発生し、3日目は31レーンに増やしたものの、時間帯によっては会場から大阪メトロ夢洲駅まで滞留が起きる状況でした。
特に心配されるのは夏場の状況で、「夏場はきついよな…入るまでに熱中症になるで」という指摘も。
テストラン時点では4月初旬で最高気温19度でしたが、それでも暑さを感じる参加者が多かったようです。
パビリオン予約システムのトラブル
パビリオン入場に関しても、「予約なしでは人気のパビリオンに入れない」という現実が浮き彫りになりました。
さらに一部参加者からは、システムの不具合やエラーが発生し、予約システムの安定性に関する課題も指摘されています。
複数のブログやSNSでは「システムエラー」や「システム障害」が報告されました。
特に「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」や落合陽一さんの「null2」など人気パビリオンは予約が取りにくく、当日の予約枠も瞬く間に埋まる状況でした。
参加者からは「アプリの使いづらさ」も指摘され、「予約したアクティビティに参加したあと、自動的に予約状態が解除されない」などの不便さも報告されています。
「ようやくまともな情報が出始めた感あるね(今までがわからんすぎた)」という声も見られ、事前情報の不足も課題の一つとして浮かび上がりました。
案内表示とスタッフ対応の課題
会場内の案内表示が不十分で迷子になる人が多かったという指摘も目立ちました。
「夢洲駅から会場まで迷った」「案内板が少なく、どこに何があるのか分からなかった」といった声がSNSなどでも多く見られました。
また一部ではスタッフ対応に関する不満も報告されています。
参加者の中には「スタッフの方にババアと言われた母親が落ち込んで全く楽しめていない」という深刻な事例も。
こうした対応は例外的なものだとしても、スタッフ教育の徹底が必要と指摘されています。
一方で多くのスタッフは「素敵な対応と笑顔」で評価されており、「案内板が少ないですが、道を尋ねた警備員さんは皆さん親切」といった声もありました。
テストランであることを考慮すると、全体的なサービス水準はまずまずだったようです。
大阪万博テストラン結果 来場者の失敗談・回避策の感想まとめ
テストランに参加した来場者の中には、準備不足や情報不足から様々な困難を経験した人もいます。
これらの失敗体験から学ぶことで、本番での訪問をより充実させることができるでしょう。
入場時に来場者が経験したトラブルと対策法
入場時のトラブルで最も多かったのは、QRコードの読み取り問題です。
「通信環境が不安定」という指摘があり、アプリでQRコードを表示できなかったケースが報告されています。
対策としては「チケットのQRコードのスクショか印刷したものを持参する」ことが推奨されています。
また「駐車場からシャトルバスへの行き方が分かりにくかった」という声もありました。
事前に「駐車許可証のプリントアウト」をしておくことが重要で、「プリントアウトしといて良かった」という声も。
自家用車での来場者はシャトルバスで会場へ移動しますが、これらの準備をしておくことで約30分程度でスムーズに入場できたという報告もあります。
パビリオン見学で失敗しないための効率的な回り方
「予約なしでどこも入れなかった」という失敗談も多く見られました。
特に人気のパビリオンは予約必須で、当日の予約システムは「連打して頑張る」状態だったとのこと。
効率的な対策としては「事前に1~2個は必ず予約しておき、それ以外は予約なしでも入れるパビリオンを回る」方法が推奨されています。

また「人混みで思うように動けず、見たいパビリオンを見逃した」という声も。
対策としては「気になるアクティビティには目星をつけておき、回る順番も考えておく」ことが重要で、「すべてのパビリオンを回るのを目標にするよりは、本当に行きたいものを絞って予約だけしておき、当日は散歩をメインにする」という楽しみ方が推奨されています。

参加者が後悔した準備不足と解決策
「もっと日差し対策をすればよかった」という後悔の声が多く、4月初旬でも「歩いていると暑くなってきて、日傘をさしている方もいた」状況だったようです。
「帽子」や「日傘」は必須アイテムとして挙げられています。
また「トイレに石鹸がない」「ウェットティッシュがない」といった衛生面での不便も報告されており、「除菌類:アルコールティッシュやウェットティッシュを持参する」ことが推奨されています。
食事関連では「歩くのですぐお腹が減る」という声もあり、「おにぎり等軽食」の持参も有効とのこと。
さらに「アプリのログインが毎回必要で煩わしい」という不満も。
「アプリとWEB間の移動が多すぎる」という指摘もあり、バッテリー消費も激しいため「スマホの充電器は必須」という助言が多く見られました。
大阪万博テストラン 結果・感想から見る今後の展望
テストランで明らかになった課題に対して、運営側は様々な改善策を講じる予定です。
これらの取り組みと開幕に向けた見通しについて見ていきましょう。
運営側が取り組む改善計画
入場ゲートでの混雑緩和を最優先課題として、具体的な対策が進められています。
手荷物検査のプロセス効率化や、ゲート数の増加、スタッフ配置の見直しなどが計画されています。
また、QRコード印刷の推奨や来場時間帯の分散化も呼びかけられています。
パビリオン予約システムについても、安定性向上が図られています。
予約なしでも一定数のパビリオンが楽しめるよう運用方法の検討も進められており、人気パビリオンの収容人数調整や予約枠の柔軟な運用によって、より多くの来場者がスムーズに展示を楽しめるよう工夫が検討されています。
案内表示の増設と改善も計画されており、特に夢洲駅から会場までのルート案内の強化が急がれています。
またスタッフ教育の徹底により、来場者の質問に適切に対応できる体制づくりも進められています。
開幕に向けた見通しと来場者への影響
4月13日の開幕に向けて、テストランで得られた教訓は貴重な情報となっています。
特に開幕日には14万人の入場予約が入っていることから、テストランの約3倍の規模になることが予想され、運営側の対応力が試されることになります。
専門家や運営関係者は、テストランを通じて得られた課題を4月13日の開幕までに解決することを目指していますが、限られた期間での全ての問題解決は難しいとの見方もあります。
特に海外パビリオンの完成度向上や通信環境の安定化など、技術的・物理的な課題は時間との戦いとなっています。
一方で入場プロセスの改善やスタッフ教育など、運用面での改善は比較的短期間で対応可能とされており、これらの課題については開幕までに一定の改善が期待されています。
「テストランで見つかった不具合は本番までに修正できればいい」という意見もあり、まさに「未来社会の実験場」としての万博の真価が問われています。
大阪万博テストラン 感想・失敗談から学ぶ訪問時の必須知識
テストラン参加者の体験から、実際に万博を訪れる際に役立つ情報が多く集まりました。
効率よく楽しむための事前準備や持ち物、会場内での過ごし方のポイントを紹介します。
事前準備で必ずすべきこと
万博を訪れる前に最も重要なのが「パビリオンの事前予約」です。
人気のパビリオンは当日予約では厳しい状況が予想されるため、事前に予約しておくことが強く推奨されています。
開催のだいたい1ヶ月〜2週間前から受付がスタートするので、本当に行きたいパビリオンは必ず事前予約しておきましょう。

また「地図や案内情報の確認」も重要です。
「地図は案内所で200円で販売」されていますが、長蛇の列が予想されるため、可能であれば事前にプリントアウトしておくと安心です。
「案内板が少ない」との指摘もあるため、主要パビリオンの場所や移動ルートを事前に把握しておくことをおすすめします。

さらに「アプリのダウンロードと設定」も忘れずに。
「EXPO2025 Personal Agent」アプリは移動に便利だったという声が多く、事前にダウンロードしておくと良いでしょう。
ただし、使いづらさの指摘もあるため、操作に慣れておくことも重要です。
当日持っていくべき必須アイテム
テストラン参加者の声から、以下のアイテムが特に重要とされています:
・熱中症対策グッズ:
「帽子」「日傘」「水筒」(無料の給水スポットがあります)は必須。
4月でも暑さを感じる場面があったため、夏場は特に注意が必要です。
・快適に過ごすための準備:
「スニーカー」(歩き回るので歩きやすい靴は必須)、「羽織もの」(夜は海風で冷えるため)、「モバイルバッテリー」(予約システムなどオンライン前提の設計)、「ハンカチ」(トイレのハンドドライヤーが少なめ)などが推奨されています。
・軽食と衛生用品:
「おにぎりなどの軽食」(歩くとすぐにお腹が空きます)、「アルコールティッシュ」(トイレに石鹸がなかったり飲食店でウェットティッシュがない場合に便利)も忘れずに。
・ガイドブック:
「案内板が少ない」との指摘もあるため、ガイドブックを見ながら回れると安心です。

会場内で快適に過ごすためのポイント
会場内での効率的な過ごし方として、以下のポイントが挙げられています:
・「大屋根リング上の遊歩道」を活用する:
「見晴らしが良く、頑張れば一周していろんなパビリオンを見ることができる」と評判です。
特に並ばなくても楽しめるスポットとして注目されています。
・休憩スポットを把握する:
「大屋根リング下にはベンチがたくさん、暑い昼間も涼しい」と評価されています。
持参した軽食を食べるのにも最適です。
また「フューチャーライフゾーンのエリアに行くと人も少なめで、トイレが空いていた」という情報も参考になるでしょう。
・移動手段を活用する:
会場内には「シャトルバス」や「パーソナルモビリティ」があります。
特に高齢者や歩行に不安のある方は、これらの移動手段を利用することで効率的に会場を回ることができます。
ただし「乗り場や受付方法がわかりにくい」との声もあるため、事前に情報を確認しておくと良いでしょう。
まとめ:大阪万博テストラン結果・感想・失敗談から導く成功の鍵
大阪万博のテストランの結果や改善点、参加者感想・失敗談から見えてきたのは、「事前の準備」と「現実的な期待値」が成功の鍵となるということです。
入場待ちの長さやパビリオン予約の難しさを考えると、すべてを見て回ろうとするよりも、自分が本当に興味のあるパビリオンに絞って計画を立てることが重要です。
本記事の要点:
- テストランには3日間で約9万8千人が参加、開幕日には14万人の来場予約あり
- パビリオンの建築デザインや休憩スペースの充実度は高評価の感想も
- 入場ゲートの混雑(最大90分待ち)が最大の課題
- 予約システムの安定性とアプリの使いやすさに改善の余地あり
- 持ち物は帽子・水筒・モバイルバッテリー・ハンカチなどが必須
- 大屋根リング上の遊歩道は並ばずに楽しめるおすすめスポット
テストラン結果や失敗談で明らかになった改善点を踏まえ、適切に準備をすれば、大阪万博は「建築好きにはたまらない」「圧巻」と評される、忘れられない体験になるはずです。



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