我が子がついに小学校に入学し、今後のさらなる成長が楽しみ・・・と思うのもつかの間、小学1年生でいきなり登校渋りや不登校になってしまうお子さまが一定数います。
例えば「クラスメイトからのいじめ」「学校の先生の心無い対応」のような外部要因がないにも関わらず、登校渋りや不登校になってしまったお子さまもいることでしょう。
その場合、一体どうして学校に行けないのか、お子さま自身もはっきりとは言わず困っている親御さんも多いのではないでしょうか。
実は、私自身の娘も小学1年生の夏休み明けから不登校になりました。
このブログ記事では、私の娘の場合の不登校の原因(出身保育園・勉強嫌い…)やその対処、さらにその後の変化や治った経緯についてまとめてみました。
原因はお子さまによってさまざまで、全てのお子さまがこのパターンに当てはまっているわけではありませんが、あくまで一つの事例として少しでも参考になれば嬉しいです。
小学1年生不登校原因(ブログ体験記)
小学1年生の娘の不登校が始まったのは、夏休み明けの初日でした。
さらに言うと、夏休み中の学童保育も、行きたくないと言って欠席した日が数日ありました(私か妻が在宅ワークをしながら面倒を見ました)。
娘が学校に行きたくない原因として、娘自身の発言や日々の様子から、次の原因が考えられます。
以下に詳しくまとめてみました。
小学1年生不登校原因①:勉強嫌い
小学1年生夏休み明けに不登校になった際、その理由として娘が言っていたのがこれでした。
とはいっても、娘は勉強が極端に苦手とか、理解力が極端に低いと感じたことはありません。
1学期のテストもほとんど100点でした。
ただ、間違うのを極度に嫌うところがあり、家庭での勉強でも一度間違っただけですぐ「難しい!もうやらない!」と投げ出すことが多いのです。
学校の授業の場合、先生やクラスメイトの前で間違うのが、娘にとってはこの上ないストレスだったのかもしれません。
また、1学期の日々の宿題は必ず後回しで、6月後半~7月頃は寝る前にようやく取り掛かる日々でした。
眠いため頭も働かず、やっつけ仕事のようになっていました。
寝るのが遅くなるのも良くないので、「それなら明日の朝にする?それとも宿題はやめておく?」と聞くこともありましたが、それは嫌なようです。必ずしないといけないという思いがあったようです。
おそらくこちらも、娘には相当なストレスだったことでしょう。
なお、文部科学省が不登校児童及び保護者に対し行った調査のデータにおいても、次の内容が挙げられています。
最初に行きづらいと感じ始めたきっかけ①【小学校】
参考:資料2 【概要】不登校児童生徒の実態調査結果 (mext.go.jp)
- 勉強が分からない(授業がおもしろくなかった、成績がよくなかった、テストの点がよくなかったなど) 22.0%
私が行った対処は次の通りです。
- 主に算数について、学校の授業内容を一から教える。
- タブレット教材を日々の学習に利用する。
- 比較的興味のある漢字について、漢検という目標設定をして勉強させる。
それにより、「算数好き」という発言や「漢検10級満点合格」という成果にも繋がり、勉強嫌いを克服できました。
その詳細については、別記事「【ブログ】不登校勉強嫌い小1低学年が家庭学習大好きに!」をお読み下さい。
小学1年生不登校原因②:出身保育園との違いによるストレス(小1ギャップ)
勉強が難しいこと、嫌いな教科があることについて、多くの子は我慢して授業を受けています。
私が子どもの時もそうでした。
ではなぜ娘は我慢できないのでしょうか。
「我慢する」ことの経験不足だからか。
決められたことをすることに慣れていないからなのか。
思えば、娘の出身保育園(こども園)は、日課の大半は自由行動でした。
「表現ゾーン」「積み木ゾーン」「絵本ゾーン」「科学ゾーン」などの多くのゾーンが室内にあり、園児一人一人が毎日好きなゾーンを選んで遊んでいました。
「子どもの興味関心を引き出す」「夢中になって遊ぶことで脳に良い影響を与える」という園の方針によるものですが、私はその方針には大賛成で、そのような保育園に娘が通うことができて大変嬉しく思っていました。
そしてその保育園時代は、娘は登園渋りなど全くなく、お友達と日々楽しく過ごしていました。
それが小学校ではがらりと変わり、一日を決められたスケジュールに従って過ごす必要があります。
嫌いな教科の授業も受けないといけません。
そのギャップ、いわゆる「小1ギャップ」(小1プロブレム)が、小学1年生の娘の不登校の原因だと考えられます。
ただ保育園・幼稚園と小学校の違いは、出身保育園・幼稚園による差はあったとしても、入学した小学1年生のほぼ全員に共通しています。
同じ保育園出身のお友達も普通に登校できています。
しかし、そのギャップを受け入れられるかどうかは個人差が大きく、娘の場合はうまく適応できなかったということです。
そして、この記事を執筆中に、偶然にも次のX(旧Twitter)のポストを見つけました。
この吹き出しに書かれている児童一人一人の心情が、まさに私の娘の実態を表している気がしました。
小学1年生不登校原因③:自宅で好きなことをしている方が楽しい
夏休みの学童保育を数日欠席した理由が、おそらくこのパターンでした。
娘は毎朝、YouTubeで好きなアニメを見て没頭していました。朝の身支度も後回しです。
そしてある日のことです。
そろそろ行く時間だよ~!
行かない。
え、なんで!?行こうよ!
ううん!行かない!YouTube見るの!
しつこく言うと癇癪が起こりそうな様子でした(この頃は癇癪も日々ひどかったのです)。
幸い私が在宅ワークのため、やむなくこの日は欠席することを許可しました。
そして別の日にも、同じ状況で欠席することが数日ありました。
学童保育は、学校の授業のように勉強中心ではないとはいえ、決められた日課に従って動かないといけないのが娘にとってストレスだったのかもしれません。
好きなYouTubeも学童では見れません。
当時の私は、この状況による欠席は「怠慢」「生活習慣の乱れ」と認識しておりました。
なお、文部科学省が不登校児童及び保護者に対し行った調査のデータにおいても、次の内容が挙げられています。
最初に行きづらいと感じ始めたきっかけ①【小学校】
参考:資料2 【概要】不登校児童生徒の実態調査結果 (mext.go.jp)
- 生活リズムの乱れ 25.7%
- インターネット、ゲーム、動画視聴、SNSなどの影響(一度始めると止められなかった、学校に行くより楽しかったなど) 18.1%
このような原因による不登校を防止するには、次のことが必要だったと思います。
- YouTubeなどの依存症になりやすい娯楽についての明確なルールを設け、それを守らせるための工夫をすること。
- 他の健全な娯楽で没頭できるものを複数見つけること。
上記のいずれも我が家では行っていましたが、上手く機能できていませんでした。
その後そのやり方を見直し、徐々に改善できています。
その詳細については、改めて別記事にてお伝えしたいと思います。
小学1年生不登校原因④:クラスメイトと会うのが恥ずかしい
小学1年生不登校の原因として、娘自身から「勉強が難しい」の後に出てきたのがこれです。
娘によると、夏休みはクラスメイトとほとんど会わず、その後久々に顔を合わせるのが「恥ずかしい」そうです。
もし夏休みがなかったら学校に行けていたと思う…とも言っています。
娘は当時かなり人見知りが激しく、初対面の人やそれほど親しくない人に対しては自分から話しかけるのはおろか、挨拶や話しかけられた時の受け答えすらまともにできませんでした。
入学式の時は、同じクラスに知っている友達がほとんどいない娘は非常に緊張していて、顔がこわばっていました。
とはいえ、5月頃からは徐々にクラスの子たちとも打ち解け、楽しく遊ぶようになったとも聞いています。
それが夏休みを挟んだ後は、入学直後に近い状態に戻ってしまったのかもしれません。
もし習慣的に教室に入れるようになれば、「恥ずかしい」という気持ちも薄らいでいくかと思うのですが、小学1年生の間はごくたまに母親と一緒に入ることができた程度で、教室への完全復帰には至りませんでした。
小学1年生不登校原因⑤:母子分離不安
小学1年生不登校のよくある原因として、「母子分離不安」があります。
これはまさに娘の実態に合っていて、大きな原因だと確信しました。
その根拠は次の通りです。
母親に過度に甘えることが増えている(赤ちゃん返り)
特に保育園の年中・年長頃からその傾向が顕著になりました。
自分でできることをわざわざ母親にやってもらおうとしたり、思い通りにならなかったら癇癪を起こしたりすることが増えました。
その原因はおそらく、まだ手のかかる次女の世話に母親が追われていることへの嫉妬ではないかと考え、ある日娘にそれを聞いてみたところ、うなずいていたのです!
その後も何度か同じことを聞いてみましたが、やはりうなずいていました。
友達よりも母親と遊ぶことを選ぶことがある
不登校が始まって少し経ったある土曜日、出身保育園で卒園生も行ける園庭開放日があり、家族で娘2人を連れていきました。
すると、上の娘の友達が何人も来ているにも関わらず、友達とはあまり関わらずずっと母親にべったりくっついて泥遊びなどをしていたのです。
私はそこに違和感を覚え、まさにこれが小学生の不登校の一因として挙げられている「母子分離不安」ではないかと考えました。
母親と一緒なら学校に行ける(ただし保健室登校)
前述した「クラスメイトと会うのが恥ずかしい」ことについて、母親と一緒ならその気持ちも軽減されるようです。
とはいってもやはり教室には入れず、保健室登校・別室登校でしたが。
でも一人はおろか、私(父親)と一緒に行くのは嫌なようで、母親と行くのが絶対条件でした。
小学1年生不登校のその後治った経緯
小学1年生の半年間の不登校によるストレスからの解放、そして妻や私の娘に寄り添った日々の対応により、その後次のような変化が生まれています。
- 癇癪が激減!
- 気が向いた時に楽しく勉強できるように!
- YouTube依存症からは完全脱却、自制できるように!
- 毎日笑顔でよく喋るように!しかも口が達者に!
そしてさらに、小学1年生3学期には次のように大きく前進しました。
- 父親の付き添いでも別室登校ができるように!
- 母親の付き添いで学校のマラソン大会に参加・完走!
- 2年生最初のクラス替えを機に、教室完全復帰(不登校脱却)!
これらについては、追って別記事にて詳しく触れたいと思います。
小学1年生不登校原因&その後の変化(ブログ体験記) まとめ
このブログ記事にまとめた小学1年生不登校の娘の対応経験から、次のことがわかりました。
- 不登校の原因は一つではなく、さまざまな要因(出身保育園・勉強嫌い・その他)が重なって発生する。
- 上記の原因一つ一つは多くの子どもに起こりがちなこと。そのため不登校は誰にでも起こりうる。
- 不登校は子どものストレスを緩和するチャンス!!対応の仕方次第!
- 軽度な原因の不登校は、対応次第で十分に脱却可能!
ただし、登校を嫌がる子どもに対し、無理に行かせようとすることは何の解決にもなりません。
その原因を取り除くことが大切です。
原因を取り除くのが困難な場合は、登校再開にこだわり過ぎないことも必要で、私も娘の不登校の間はその考えでした。
例えば周囲と協調するのが苦手なら、通信制高校・大学に行くことや、自分の強みを個人事業主という形で発揮して活躍するという生き方も十分ありだと私は考えています。
つまり、我が子が不登校になったとしても、(いじめ等の重大な原因による場合を除き)決して悲観的にならず、長い目で見守って頂きたいと私は思います。
このブログ記事が、小学1年生の不登校で困られている親御さんにとって少しでもお役にたてると嬉しいです。
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